目黒区、五本木にあるレストラン『ボン シュマン』にお伺いして来ました。店名の『ボン シュマン』というフランス語を直訳すると『良い道』。道と言う言葉をお店の名前につけるなんて、かなり色々と人生や自分のあり方、店のあり方を考えている人じゃないか?と色々と考えつつ、シェフのお人柄に触れて来ました。
柿沼(以下K):フレンチのシェフに必ず聞く質問ですが、なぜフレンチを選ばれたのでしょうか?------ 花澤(以下H):高校を出て大阪の辻調理師学校に入ったのですが、イタリアンは確かに美味しかったのですが、あのころのイタリアンは、前菜からたっぷりとチーズが入っていて、メインもチーズがこってり。1品1品は美味しいけれど、これは自分が飽きてしまうしキツイかな??って思ったんです。
K:修行時代、これじゃあまずい!と言う事はありましたか? H: 24才の時、先輩シェフに連れて行かれた感じでフランスに行ったのですが、そこで入ったレストランがのんびりとしていて優しい人達だったのですが、給料が出なかった所だったんです。持って行ったお金が20万円程度で、お金が無くて、さすがに寝床と食べ物があるだけじゃまずい!と思いましたよ。(笑)
K:普通、フランスに修行に行く人はどの位持っていくものなんですか? H:ちゃんと用意して来る人は100万〜300万位軽く持って来るようですよ!! K:へえええ〜〜!!結構な金額ですよね。
K:その後は大丈夫でした? H: 大丈夫でしたよ!ちゃんと言う事聞いてくれて、仕事も回って行きましたし。シェフがきちんと言ってくれたんでしょうね。嫌な思いもしましたが、今となっては、イイ思い出です!
H:そんな時、旦那さんと3人で来た30代後半の女性に『いくら何でも遅すぎる!!』 って大激怒されたんですよ。確かにこっちが悪いのですが、なだめようがなくて。。。怒って帰っちゃったんです。 自分も凄く反省しましてね。OPENして2ヶ月たった頃、自分なりに『安定して来たな』と思った時、そのお客様に手紙を出したんです。
K:そんな風に落ち込む時、復活方法なんてありますか?人から落ち込まされた時なんてどうでしょう?------- H: そうですね〜。。。復活方法。。。柿沼さんはどうですか?どんな時落ち込みます?
H:ああ...そうか。。私もありますよ。 ネットの書き込みで「あの料理が・・・・」って否定的に書かれているのを偶然読んでしまった時なんか。。。もう、そういう時は、 ★目の前にある事をこなす ★お酒は飲まない(酒で紛らわすような無駄な事はしない) ★友人と話す。
K:『美味しかった』と言う言葉はやっぱり凄い力なんですね。 H: やっぱり、味が良かったとかお店を気に入ってくれたとか、お客様の声は凄く気になります。一番嬉しいのは、おばさんやおばあさんですね♪
K:おばさんやおばあさんの声ですか?? H: おばさん世代は、(イイ意味で)本音で言うじゃないですか(笑)それに、色々自分でも料理を作りますしね。そんな方が美味しいって言ってくれるのが、一番の励みになります! K:なるほど!!本音を教えてもらえる事が嬉しいのですね♪
H:こだわりは....よい食材を使うのは当たり前! その他の質が重要だと常々感じています。 K:その他の質?というと。。。 H: 空間やいこごちなどですね。レストランに必要な要素を大切にするよう心掛けています。例えば、ラーメン屋に入って『損した!』て思うのは数百円のお金の問題だけでは無く、店全体の質の問題だと思うんです。損したという思いは、何かに対してお客様が満足していない状態なんだと思います。 常にお客様に満足してもらいたい。そういう思いがここのこだわりでしょうか?
K:シェフの飲み会!!どんな所でするのですか? H:今日、実はあって、ラ・グラップ の加藤シェフの所でするんですよ(笑)ワイン片手に行って来ます♪ K:毎回誰かのお店でするのが多いのですか? H:居酒屋も行きますよ〜。もう、そんな日は味なんて期待してないですけどね!(笑)
K:ちょっと連絡とってみます!!ありがとうございます!!さて、最後の質問ですが、今後の夢をお聞かせください。--------------------- H: 『フランスにお店を持つ事!!』です!!。
花澤シェフとお話していて、印象に残ったのが、頭の回転が早い事。私の質問の仕方がうまくなくても、その意味をきっちりと捉えて、適格に返して来るのです。そして、逆に質問される!頭のイイ人の会話術で返答に困った時は、逆に聞き返すのがテクニックなのですが、多分、そんな事考えずに自然に返していたと思います。 そして、優しいだけでなく、言葉の端々で料理に対する思いなどチラチラと見えたのですが、多分、料理に対しては人一倍厳しいのではないか?と感じられました。ただの厳しさでは無く、男っぽい厳しさ(懐の大きな感じで、余計な所は黙認。締める所は締めて、自分と言う根がしっかりと生えている感じ)を感じました。 いいですね。静かな男の底力というのでしょうか?日本人に合わせたフレンチの創作料理では無く、伝統料理を愛するシェフと言われるのも頷ける気がします。 こんな優しい面影の中に、男っぽいシェフのお料理はきっと男気溢れる料理に違いないと思います。こんな素敵なシェフのお料理を頂いてみては如何でしょうか?
フランス料理 ボン シュマン
------------------------------------------------------------------------ 住所:東京都目黒区五本木2-40-5 Beat101 電話番号: 03-3791-3900 営業時間:11:30〜14:00、18:00〜21:30 定休日:水曜日 定休 最寄り駅:東急東横線「祐天寺駅」徒歩10分 程度