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第1回 : アトリエ・ラ・ペッシュ
主宰: 【 小田川 さなえ 】

第2回 : ヴィクトリアン・ティーサロン
主宰 :【 木村 美千代】

第3回 : メ・ザンファン・カプリシュー
主宰: 【杉本 都香咲】
第4回 : デリス・ド・キュイエール
主宰:【川上 文代】
第5回: レストラン サリュー
オーナーシェフ:森本 秀和
第6回: ラミティエ
オーナーシェフ:宮下 清志
第7回: スクレ・サレ
オーナーシェフ:中西 貞人
第8回: ル・デッサン
オーナーシェフ:増田 稔明
第9回: ラ・グラップ
オーナーシェフ:加藤 清和
第10回: ボン・シュマン
オーナーシェフ:花澤 龍


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title--今月の注目の人



このコンテンツで初めての男性!初めてのレストランのシェフです!!! 魅力たっぷりのシェフで、取材記事が長くなってしまうほど!そのシェフの魅力をそして『レストラン サリュー』の魅力を覗かせて頂きました。

初めてのレストラン取材。ドキドキしながらお伺いした所、まだランチのお客様が3時半過ぎまでお店に。。。人気のお店だと聞いていましたが、ここまでとは!!お邪魔してはいけない...と思い、お客様が帰るまでお店の前でウロウロしていたのですが、すぐに気付いてくれた森本シェフ。『どうぞどうぞ!!お待ちしておりました!』と扉をパッと開けて爽やかな笑顔で迎えてくれたのです。

その笑顔と対応で、一瞬で『お気に入りの人!』になってしまった程です。シェフのファンが多いと聞いていましたが、この雰囲気がもたらすものかもしれない??と、この時すでにうっすらと感じていました。

柿沼(以下T):
フランス料理のシェフを志したのはいつ頃ですか?------
森本(以下M): 実は、シェフになりたかった訳では無く、『先生』になりたかったんです。先生という職業に憧れていて、社会や体育の先生になりたかったんですよ。(笑)ある時『料理天国』という番組を見て、見た事も無い料理で、小豚を一匹焼いているのも興味津々!食卓にのぼる料理と全く違うもので、全てが目新しいものばかりで目が奪われたものです。 そこで思ったのが、『辻(料理天国の番組の講師がいる料理学校)の先生になろう!!』シェフになろうでは無く、先生になろう!だったのです。

T:フランス留学時代の今だから話せる事等ありますか? ------
M :念願かなって辻の講師として4年働き、リオンドールで2年程働いた後、フランスに留学したのですが、すでに26歳でした。26歳で留学は遅い方で、どうしても自分としては30歳までに日本に帰って来て、それなりのイイポジションに付きたかったのです。

中途半端な留学はしたくなく、必ず実になる留学にする為、半年づつ6店舗まわりました。お金も無かったので3ヶ月の観光ビザで不法就労してたので、警察が来ると隠れたり?? 大きな火傷をしても病院にいけないので、そのまま放って置いたんですよね。
T:どうやって治したんですか??ケロイドになりませんでしたか?
M: なりましたよ〜!痛いけれど、コックコートの袖を延ばして輪ゴムでとめていました(笑)病院に行けばもっと綺麗に早く治っていたのかもしれませんが、仕方なかったんですよね。夏はきつかったですね〜暑くて。。。腕なんて火傷の跡だらけですよ。(腕をまくって見せてくれました。これこそ、料理人の勲章!と言う位 の数と大きさ でした!!)

T:留学から帰って来てすぐにレストランサリューをOPENしたのでしょうか?------
M: いえ、一度実家に帰り、2ヶ月程自分の望む形の就職先を探していました。さすがに実家でいい歳をした男が居候していたので、何をやっているんだ?!と言われ続け、家にはいづらくなったものですね(笑)

そんな時、ラ・ビュット・ボアゼの森繁シェフの紹介で「ステラマリス」に入り、その後横浜の「村上邸」、「レストランフウ」 と続きました。
T:レストランのシェフをしながら自分のレストランを考えていた感じですか?------
M: 32,33歳の頃、同世代の人がどんどん独立して行く姿を見つつ、自分のやりたい姿を模索している状態でした。どんなコンセプトのレストランがやりたいのか、何も思い描けなかったんですよ。しかも、その当時トップシェフとして働いていた「レストランフウ」は、いこごちが良く、売り上げも年々上がり、経営の事を心配しなくても、給料もボーナスもしっかりもらえていたので精神的に安心していた時期だったんです。

ある時、年間の売り上げが少し下がった時、このレストラン自体温かい湯につかっている。。。このままでは売り上げもレベルも上がらないか、もしくは横ばいになってしまう。と思って来て、ここで新しい風を吹かせるには自分が辞めるのがいい。と思ったんです。年令もあったので、ここで自分の店を考え始めました。

T: レストランをOPENするにあたって資金面 は大変でしたか? ------
M: 30歳の頃は、レストランのスタッフを連れて飲みに行ってばかりでした(笑)でも、さすがにこれではダメだ!!と貯金がほとんどない!!と痛感してからは、遊ばず、彼女も作らず(意外と付き合うにはお金かかりますからね(笑))必死に貯めていたんですよ。きっと今の状態がいつか役に立つと信じて。そして7年で貯めたお金が2千万!

T:2千万円〜〜??2千万〜〜??どうやって貯めたんですか??

M:だから遊ばず、彼女もつくらずです(笑)皆驚くんですよね♪

T:では、その資金でお店を。。
M:いや、それだけじゃ全然足りないんですよ。運転資金も必要ですし。。。 そこで思いきって、以前働いていたお店の常連のお客様に頼んだ所、3人中3人心良く融資してくれたんです。これには驚きました。

T:連帯保証人ですよね?ただの保証人じゃなく。。。凄い事ですよ!!もう、森本シェフを信じてさらに、シェフの腕を信じていなければ、出来ない事ですよ!!本当に凄いです!!
M: 本当に有り難い事です。私はいつも人に助けられてばかりです。

T:辞める時は周りのスタッフが止めませんでしたか? ------
M: 止めるどころか、サービスの鳥山が一緒に辞めると言い出して、それは困る!!と思いましたね。まだどんなレストランにするのか?そもそもフレンチレストランとも考えていない状態だったので。。。

T:フレンチを作り続けていたのに、フレンチとは考えてなかったのですか? ------
M:焼き鳥屋でもしようか?カウンターのみの店にしようか??なんて色々考えた位 です。結局何が自分にとって一番良いのか分からなくなってしまったんですよ。どうしようもなく、フランスの田舎に行けば少しは見えて来るのではないかと思い、フランスに再び行ったんです。まさに自分探しの旅状態ですね。

T:フランスで何かイメージが湧いてこのお店を作ったのですか?------
M: いえ、結局こんな感じ。。という漠然としたものしか思い描けなく帰って来たんです。そうしたら一緒に辞めると言ってくれた鳥山がまだ「お店を始めたら今のレストラン辞めてすぐ森本さんの元に行きますから!!」と言ってくれて。。。

そこまで言ってくれる彼を突き放す理由が無く、こんなに自分を思ってくれる人はいない!!と思い、有り難くその思いを受ける事にしたんです。

そう思ったら、彼の今まで培った技術や能力、ワインに対する知識など捨てさせる訳には行かない!と思い、彼が生かせるサービス、彼が生かせるワインの質を保たなければ!!と考え出したら、大分イメージが出来て来たんです。このお店を作る時も、実は設計士さんが店舗を作るのは初めての人だったんですが、なぜか「この人なら任せられる。。。」と思い、信頼してお願いしたんです。

床は木で。壁は優しいベージュで。温かい感じのお店にして欲しい。。。とそれ位 しか言いませんでしたね。

T:ご自分のお店なのにですか?クライアントは自分のわがままを言うものじゃないですか?

M: いや、私は建築のプロじゃないですし、それ以上に携わる人それぞれに意味のある仕事をして欲しかったんです。変な注文を付けて意味の無いものに仕上げたくなかったんです。実は、お店にあるもの全て、友だちが友だちを呼んで作り上げたものばかりなんですよ。

T:シェフを慕って来る方が集まって作り上げた、皆の思いが詰まったのお店なんですね!
M: ハハ(笑)。だから私は、私を信じてついて来てくれた人、融資してくれた人、お店を作ってくれた人、全員の期待を裏切る訳にはいかないんです。料理もお客さんや店に合う料理を出すように心掛けています。もちろん、自分の出したい料理ですけどね。


ビストロ的ではなく、フランス料理の繊細さ、オシャレ感を保ちつつ、きちんと目を配っている事を感じてもらえたら嬉しいです。

T:レストランサリューで一番心掛けている事はなんでしょうか?
M: そうですね、バランスでしょうか?内装・料理・サービスのバランスを一番大事にしています。料理が物凄いのに、サービスや内装がアンバランスだと感じる美味しさもアンバランスになりますからね。

T:今日は予定時間を過ぎてまで取材にご協力頂きありがとうございました!とても楽しかったです。
M: こちらこそ、ありがとうございました。

取材を終えて感じた事は、森本シェフはとても人から愛される存在。それはドアを開けてくれた瞬間に感じたあの不思議な安心感に通 じるものではないかと思いました。スタッフとの仲の良さは驚く程!ワイワイとして、皆仕事がとても楽しそうなのです。


シェフのどこが魅力的か??とスタッフ全員に聞くと、皆『人柄と料理に尊敬!!』『学びたい事がシェフの側にいれば全て学べる』『1つ聞いたら100の事を惜しみなく教えてくれる!』と矢つぎ早に返って来た程です。
これだけ人から愛されるシェフはなかなかいないのでは??お料理の味にもその人間的魅力のエッセンスが入っているに違いないですね♪サリューが予約で埋まる理由が良く分かった実のある取材でした。

皆様も一度このお店に足を運んでみてはいかがですか?私も近いうちに必ずお伺いしたいお店の1つになりました。

 レストラン サリュー

住所:東京都渋谷区広尾1-4-10 鴻貴ビル1階
TEL:03-5791-2938
FAX: 03-5791-2938
営業時間:12時〜14時(L.O.)、18時〜22時(L.O.)
定休日:日曜日
アクセス:JR恵比寿駅より徒歩6分
予約状況:要予約
価格;昼コース2500円、夜コース5000円
(追加の場合、オードブル2000円、メイン2500円)、
グラスワイン800円〜、ボトルワイン4000円〜